4月14日、国公立所蔵史料刊行会編纂『安政大地震鯰繪』入手。

4月14日(木)、国公立所蔵史料刊行会編纂『安政地震鯰繪』*1(誠文図書、昭和54年6月30日)を入手。画像を個人PCに取込んだ後、翌15日、「解題」読了。鯰絵の解釈のなかに他の書*2の解説と若干ニュアンスの違うものがあり、確認。実際の詞書に対して本書の解説が一歩踏み込んだところがあるようだが、材木屋、医者、鳶、左官、飯屋……の表情まで読むならば首肯できる。震災直後から復興事業の終了に至る後者の頃のものともなれば不謹慎なものも出てこよう。以下は、「解題」の目次と鯰繪目録;<解題>
地震と鯰繪のお話」
一 安政地震の歴史的意義
二 安政地震の概要
三 安政地震の被害状況
四 安政地震余聞 ─大地震の前兆の話─
五 安政地震と鯰繪
地震暦」

i、ii*3 江戸大地震出荷場所附(太平安心堂蔵板)
〔其ノ壹〕「地震出火後日角力」の話
〔其ノ貳〕「大鯰後の生酔」の話
〔其ノ参〕「太平安心之為」の話
〔其ノ四〕「地震、雷、火事、親父」の話
〔其ノ五〕吉例「暫」の話
〔其の六〕「地しんどう化大津ゑぶし」
〔其の七〕「雨には困り□(ます) 野じゅく しばらくのそとね」
〔其ノ八〕「鹿島大神宮と要石と大鯰」
〔其ノ九〕「世ハ安政民之賑」
〔其ノ拾〕「鯰退治」の話
〔其ノ拾壹〕「臆病地震鯰親子」の話
〔其ノ拾貳〕“生捕られた三匹の鯰”の話
〔其ノ拾参〕“地震鯰筆をふるう”話
〔其ノ拾四〕“吉原に繰込んだ職人”の話(其ノ一)
〔其ノ拾五〕“吉原に繰込んだ職人”の話(其ノ二)
〔其ノ拾六〕“地震鯰と世直し”の話
〔其ノ拾七〕“百万遍地震”の話
〔其ノ拾八〕“大鯰江戸の賑い”の話
〔其ノ拾九〕“世直し鯰”

鯰絵―震災と日本文化

鯰絵―震災と日本文化

*1:所蔵;国立国会図書館貴重書室、復刻許可;昭和54年5月18日

*2:宮田登高田衛監修『鯰絵─震災と日本文化』里文出版

*3:ブログ筆者による仮番