鷲田小彌太著『学者の値打ち』(ちくま新書 2004年7月)読了。

自身の専門の学閥や人脈の影響力といったものは、大学入学当初、そういうことの好きな先輩から教えられたものである。福田和也の『作家の値打ち』ほどには、採点表に意味があるとは思えないが、概して面白かった。いまは、深くならべて考察しないが、戸坂潤著『日本イデオロギー論』(岩波文庫)の読後感などを思い起こしていたところ。人格のC,D評価とする由縁など、それなりにその周辺では周知のことなのだろうか。そのことがなければ、作品の評価は辛辣でありえても、言及しづらいだろう。
取り敢えず、目次は以下;

第1部 学者の世界
 第1章 学閥と人脈
 第2章 学問と流行
 第3章 大学ブランドの正体
 第4章 著書に出る実力
 第5章 専門書、一般書、雑書
 第6章 学者の質は落ちたか
第2部 大学の内と外
 第7章 ビジネス・オピニオンとアカデミズム
 第8章 アカデミズムとジャーナリズム
 第9章 新教養主義のために
 第10章 大学外の学知

学者の値打ち (ちくま新書)

学者の値打ち (ちくま新書)

作家の値うち

作家の値うち

日本イデオロギー論 (1977年) (岩波文庫)

日本イデオロギー論 (1977年) (岩波文庫)